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五十三日目を始める
今日はみんなの悲しみのせいか、雨が降っている
まずは綾波を工廠に呼び、俺も向かう
暫らくすると雨の中傘をさして、覚悟を決めた顔つきの綾波が来る
泣いてはいないが、その目は腫れていた・・・
また綾波に重荷を背負わせて、すまないな
俺が彼女に謝ると
いえ、私の希望でもありますから、司令官は気にしないで下さい
こうして朧のパーツを使い、綾波に近代化改修を行う
今回も成功した、綾波の能力がまた少し上昇する
妹達の想いで、私は強くなっていくんですね・・・
綾波が、涙を堪え呟いていた・・・
その後、2人で第一執務室へと向かう
部屋に入ると、他の第一艦隊の4人も揃っていた
俺は海上護衛をしている、睦月と如月を呼び出す
2人が来るのを待って、編成の変更を行う
旗艦 ・深雪 二番艦・綾波 三番艦・睦月
四番艦・如月 五番艦・白雪 六番艦・磯波
いつもの火力順だ
今日は深雪も、流石に落ち込んでいる様だ
艦隊を外した望月には、海上護衛に着いてもらう
そして第一艦隊には、第二艦隊の対抗戦の相手を頼んだ
俺は、第二執務室へと向かう
その途中で、傘をさして佇んでいる曙を見つけた
おい、曙こんな所で何を・・・
そう声を掛けながら近づくと
彼女は泣いていた
それもそうか、姉妹が死んだんだものな・・・
優しく肩を抱いて、慰める
彼女は何か言おうとしたが
その言葉は泣き声と雨の音で消され、聞こえなかった
今ばかりは、元気なクソ提督も出ない様だ
曙が泣き止むまで慰めて、2人で第二執務室に向かう
既に、第二艦隊の5人は揃っている
曙、敷波、不知火の3人を、お着替え室に連れて行く
曙には朧が使っていた、主砲を追加装備で持たせる
曙「か、改装とか言って
私の裸が見たいだけなんでしょ? このクソ提督」
やっとクソ提督が出たか^^;
今日ばかりは、それが聞けて安心するよ
曙は何とか、立ち直りつつある様だ
続いて敷波に漣が使っていた、主砲を装備させる
敷波「まぁまぁじゃない?」
敷波も辛いはずだが、努めて普通でいようとしている
きっと次女という立場から
妹の前では泣けないのだろうな
不知火には電の使っていた、主砲を渡す
不知火「まぁまぁね」
あ、はい恐縮であります^^;
俺の不知火恐怖症は、治りそうも無い
こうしてそれぞれに戦死した者の力を渡し、第二執務室へと戻る
編成を、火力順に変更した
旗艦 ・潮 二番艦・吹雪 三番艦・曙
四番艦・敷波 五番艦・初春 六番艦・不知火
そして第一艦隊との、対抗戦を命令した
早く次の世代の主力を育てなくては、との思いからだ
潮もまだ姉妹の死から、立ち直っていない様子だ
落ち込んでいるのが見て取れる、心配だな・・・
目元も腫れている、きっと昨夜は泣き明かしたのだろう
しかし俺は立場上、これからの事を考えていかねばならない
俺まで落ち込んではいられない
ここは甘い物でも食べて、無理にでも元気を出そう
休憩所へと向かう
俺「間宮さん、あんみつ1つよろしく」
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