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今日は激戦の予感のする、四十八日目だ

まずは、第二執務室に行こう

というか第一艦隊は今、鎮守府に居ないので

 

第一執務室は行っても、寂しい空間が広がっているだけだろう

部屋に入ると、まだ早い時間なのに

深雪と三日月と吹雪の3人が

 

執務室で腹筋をしていた

お前ら、元気余り過ぎだろうw

とりあえず、残りの3人を呼んで来て貰う

​6人揃った所で、第一海域へ出撃命令を出す

まだ潮と吹雪の錬度には不安はあるが、残りの4人が何とかしてくれるだろう

第二艦隊は、元気に出撃して行った

さて、第一艦隊に通信を取ろう

まずは綾波だ、送ったパーツで近代化改修を行う

すいません失敗しました・・・^^; と報告が入る

むう、残念だが、仕方ない

では次は出撃だ、場所は北方連絡海域

 

出来るだけ多くの敵を撃破してくれ

​俺の指示の後、旗艦の電と細かな打ち合わせをし、第一艦隊は出撃して行った

俺は、モニターごしに見守る

資材を発見との報告が、綾波と磯波から入る

それぞれ、ポイントAとBからだ、回収せよと指示を出す

ポイントCにて敵潜水艦を感知、と電から報告が入る

む、いよいよ潜水艦が出てきたか

潜水艦には、単横陣が有効だ、各員の奮戦に期待する

しかし、初の対潜水艦戦闘の為、みんな行動がちぐはぐだ

結局ろくに攻撃が行えず、潜水艦の魚雷攻撃を許す

幸いにも、回避には成功したが

これは状況的にまずい、追撃は行わず

 

そのポイントから離脱する様にと指示を出す

電は謝ってきたが、気にせず進撃するようにと伝える

そしてポイントDにて、敵艦隊発見の報告が入る

今度こそ頼むぞ、みんな・・・

敵は軽巡洋艦エリート1、雷巡洋艦1、駆逐艦2

手強いな・・・

まずは電の攻撃、敵旗艦を狙う、しかし敵駆逐艦が庇い、その駆逐艦を撃沈

綾波も続けて敵旗艦を狙うが、回避されてしまう

あの軽巡洋艦、エリートだけあって動きが良いな、かなりの強敵の様だ

朧がもう1隻の、駆逐艦をしとめる事に成功

これで残るは、軽巡洋艦と雷巡洋艦か・・・

ここで軽巡洋艦が攻撃を開始、狙いは電・・・かなり激しい猛攻だ

あんな攻撃を受けては、駆逐艦では耐えられないぞ

電も顔が引きつる、死を覚悟した顔だ・・・

ところが、その猛攻に漣が立ち塞がる

最後に漣は、振り返り

 

漣「せめて最期は…本当の事…」

​そこまで言って、爆炎に飲まれた・・・

しかし戦闘はまだ続いている

敵雷巡洋艦の攻撃、朧が回避に成功

白雪と磯波が、連携攻撃で軽巡洋艦に仕掛ける

しかし2人がかりでも、小破にするのがやっとだ

双方の雷撃戦が始まる

よくも妹を!

綾波の形相が変わる、またいつかの信じられない動きを見せる

敵の魚雷を、紙一重で回避しつつ

 

敵との距離をドンドン詰めて

ほぼ0距離まで、接近して魚雷を一斉発射!

これでは、いくらエリートでも回避は不可能だ

敵軽巡洋艦エリートもまた、黒煙に包まれ沈んでいく・・・

残っていた雷巡洋艦の方も、残りの4人で沈めていた

夕日と漣の血で、真っ赤に染められた海上に

 

綾波が立っていた

漣は戦死・・・予想はしていたが

 

その事実はやはり重く心に圧し掛かった・・・

俺は第一艦隊に、撤退命令を出す・・・

その後、北方泊地に帰還した第一艦隊には、補給命令を出した

​最後の雷撃戦で、電が軽傷を受けていた為、入渠を指示

こうして北方泊地での初戦は、苦い敗北で幕を閉じた

通信を切り、デスクに腕を叩きつける

また、戦死者を出してしまった・・・

​俺は暫らく1人で声を殺し、むせび泣く

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