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六十九日目の朝を迎えた
何だろう・・・今日は凄く、悪い予感がする・・・
部屋から出たくない、そんな衝動に駆られるが、そうもいかない
覚悟を決めて、ドアを出た瞬間、睦月が待ち構えていた
睦月「はい、提督、睦月からのチョコ、差し上げます!
えへへ、どうぞです♪」
嫌な予感の正体が判った・・・今日はバレンタインデーだ・・・
ありがとう睦月、いつも世話になってるのは、俺の方なのにな
お礼を言って、チョコを受け取った
艦娘達の気持ちは素直に嬉しい、嬉しいのだが・・・
波乱の予感がしてならない・・・^^;
今日はやる事を早く済ませて、自室に戻ろう
そう決意して、第一執務室へと向かう
が、当然の様に、そう甘くは無かった・・・
如月「はぁーい♡ 如月の気持ちを込めたチョコレート
ちゃんと最後まで、食べてね?」
待て待て待て、食べてねって、そのバケツの中身、全部チョコだろ?
そんなの無理に決まってるでしぉぉぉぉ><
せめて姉を見習って、固形にしてきて欲しいw
俺は、全力疾走で逃げる事にした
後ろで如月が、何か言っていたが
だめだ、今振り向いたら殺られる! そんな確信がある
何とか、如月を撒いた様だ・・・
しかし、執務室からは遠ざかってしまったな
別ルートで辿り着かなくては
そう思って、移動していると・・・
木の上から、誰かが飛び降りてきた
木曾「こういうのはガラじゃないんだが……
ま、戦友としての気持ちだ、取っておけ」
お、おう、すまないな、ありがとう^^;
ちょっと予想外だった、木曾はこんな事はしないタイプかと思っていたのだが
ていうか海上護衛をサボるな、早く戻れw
そう言って、俺は移動する
何とか、迂回ルートで執務室へと向かう
廊下に人影を見つけ、素早く窓から外に退避した
が、そこにも、美しき刺客はいた・・・
ふふ、こんな所におったのか? 探したぞ♪
や、やぁ初春・・・どうかしたのかな?^^;;;;
今日は意中の殿方に、チョコを渡す日じゃと聞いてな
わざわざ持って来てやったのじゃ♪
そう上機嫌で言って、俺に差し出してきた物は・・・
あ・・・ありがとう・・・でもこれ饅頭と言わないか?^^;
俺が突っ込みを入れると
ふふふ、わらわ特製、チョコ饅頭なのじゃ♪
初春はドヤ顔で答えていた
そうなんだ・・・ありがとうございます^^;
とにかく、お礼を言って立ち去る
こんなペースでは、今日中に執務室に着けるか、怪しくなってきた
出来るだけ、みんなと会わない様に進まないと・・・
そう思って、移動しているのに
何をコソコソしているのですか?
・・・見つかってしまった
やぁ、不知火様・・・みんながチョコをね・・・
と俺が説明しようとしていると
不知火「チョコレートですか? 司令も欲しいのですか?
……そうですか、仕方ないですね……」
不知火はそう言って、ハート型のチョコを取り出してくる
いや・・・そんな事は言ってないんですけど・・・^^;
俺がモゴモゴと言っていると
ほぅ、私のチョコは受け取れないと?#
不知火が目つきも鋭く、俺を睨んでくる
いえ、そんな事はありません!
不知火様ありがたく頂戴いたします!
俺は即座に、両手でチョコを拝借した
よろしい、それではまた♪
と言って不知火は満足そうに去っていく、助かった・・・^^;
とりあえずどこかに隠れて、休憩をしよう
俺はみんなから貰ったチョコを食べながら、今後のルートを模索する
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