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俺はつい先日、少佐になったばかりの​、しがない海軍軍人である

今日は12月7日、俺は呼び出しに応じ、此処、海軍の大本営に来ている

大本営というのは、国の数箇所にある鎮守府と呼ばれる海軍基地を束ねる、本拠地の事だ

ここでは少佐などという階級は、ぺーぺーの下っ端にすぎない

それくらい、お偉いさんが、ひしめいている所だからだ

そこで元帥と呼ばれる、偉いさんの部屋に呼ばれる

部屋に入ると、その元帥だけでなく他にも数名の人物が居た

全員が俺より、遥かに階級の高い人ばかりで緊張する

正面に座っている、元帥が話し出す

来たか少佐、早速だが君には、とある放置された鎮守府の提督として、着任して貰いたい

俺は困惑して答える

自分の様な、新人少佐がでありますか?

すると、元帥の横にいる人物が口を挟む

それだけ期待されていない、鎮守府という事だよ

更に、別の人物が口を出す

君も知っての通り、現在我が国は深海棲艦と呼ばれる、未知の敵により危機に立たされている

深海棲艦とは突如海から現れた、人間大の大きさの未知の知的生物だ

その生物は人間大というサイズで、我々人間が所有する戦艦に匹敵する、攻撃力と防御フィールドを持っている

その深海棲艦は、言葉も通じず理由も分らないまま、人間を攻撃しだす

 

当然、戦艦に人間サイズの敵を狙うような、正確さは無い

故に、敗戦に敗戦を重ね、制海権を失った

これは世界の、どの国も同じだっただろう

これにより、各国は互いに連携が取れなくなり、より窮地に立たされる

その時の将軍は、嘘だぁぁぁぁ! と叫び、現在も精神を病んでいるとか・・・

この敗戦により、軍人の80%が失われ

これにより一般人も、総人口の半数を死に至らしめた

人類は、深海棲艦の行いに恐怖した・・・

そんな中、我が国で深海棲艦に対抗する、新たな戦力が開発される

艦娘と呼ばれる、深海棲艦の技術を利用して生まれた改造人間だ

彼女達は特殊な専用装備に適応しており、海の上を滑る様に移動出来る

 

また深海棲艦に対抗できる攻撃力と、武装による防御フィールドを持つ

艦娘の活躍により、鎮守府近海、北方泊地、南方泊地、この3つの拠点は何とか死守する事に成功

 

しかし、この3つの拠点を護る為に更に大量の軍人と艦娘が海に散った

 

そのため適応できる人間も必要な材料も足りなくなり、今もまだ数が足りていないのが現状だ

その艦娘を管理運用しているのが、各地の鎮守府である

さて、話を戻そう、元帥が再び口を開く

君の様な新人にこの話が回ってきたのは、それだけ人員不足だと言う事だ

俺は、おっかなびっくり答える

なるほど・・・それで自分はそこで何をすれば?

しかし元帥は、俺の様子など気にした様子もなく

艦娘を1人と各資源を与える、それを上手く運用し鎮守府として機能させてもらいたい

感情を感じさせない声で、そう言ってきた

たった1人だけでですか?

俺は驚いて口を挟んだ、そんな戦力でどうしろというのだろう?

しかし元帥は、俺の無粋な言動を咎める事も無く

艦娘は貴重品だからな、だが君の鎮守府の功績しだいでは、追加で送ろう

それに、とりあえず、もう1人分の製造が出来るよう材料も用意してやる

それらを運用し、深海棲艦から艦娘製造に必要なパーツを調達してくれ

パーツを取得しだい、適合者をこちらから送ろう

そう静かに説明を続けた

 

なるほど厳しいお話ですね、しかし自分に拒否権は無いんですよね?

俺は少し皮肉を込めて聞いてみた

ああ、それが軍人と言う物だ

元帥から、予想通りの返事が返ってきた

分りました提督として鎮守府に着任します、それでその艦娘1人というのは?

諦めの気分で話を了承して、質問をしてみると

ああ本来なら、数名の候補の中から提督に選ばせ、配属地を決めるのだが

君の場合は、既に配属地は決まっているのでな

ここでまた、横の人物が口を挟む

そこには最弱の旧式艦娘が居る、君にはそれで十分だろう

やれやれ、俺への期待度が透けて見えるな・・・

そう思いながらも

 

判りました、その艦娘と共に頑張ります、と答え敬礼する

精々寝首をかかれん様に、頑張ってくれたまえ

 

その艦娘には、君が可愛いから選んだとでも言ってやれ

などと下品な笑い声が木霊する部屋を後にした

こうして、俺の提督生活は始まる・・・

​明日はその鎮守府に行こう

​俺の生きた証として、彼女達との記録を此処に書き記していく事にする

なお、これは文章力のつたない新米提督が、日々の記録を書いていく日記なので

あまり過度な期待は、しないでいただけとるありがたい^^;

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